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●2012年度事業報告

2012年度も賛育会憲章の精神を継承し、その実践に努める職員や関係者の努力、また多くの方々のお支えによりまして経営方針・事業計画に沿って運営できたことをまず感謝申し上げます。以下、概況をご報告申し上げます。

T.転換期を迎えて、中長期6ヵ年計画(プラン100)を策定
本年度4月から、介護報酬、医療報酬の同時改定の時期でしたが、本会では前年度より周到な準備を行い、大きな混乱もなく切り替えることができました。しかし、介護報酬については、従来の施設系サービスの単価が低下したことによる影響を受けております。この要因だけではありませんが、福祉施設の経営状況は一段と厳しいものになっております。
これは、国の政策が、「高齢者が住み慣れた地域で生活し続けることを可能にする」ために地域包括ケア、医療介護連携の推進、すなわち「施設から在宅へ」という方向が今回の改定の中でより鮮明にされたということです。
ご承知のように、社会構造の変化、人々の生活様式、価値観、ニーズの変化や、前述の国の施策の変化等の外的要因を考えると、今は大きな転換期にあると言えます。併せて、内部の要因として、賛育会病院の建て替え、東京清風園の移転や旧施設解体及びその後の使用法、清林ハイツの老朽化、介護療養型病床の転換等の内部の課題があり、今や賛育会は大きな転換期にあると認識しております。
改めて、将来に向けて、賛育会のあり方、事業展開はどうあるべきなのかということが問われています。すなわち「賛育会は、自立を原則とし、社会の情勢変化に対応し、積極的に必要とされる課題に取りくみ、これを遂行する」という賛育会憲章に示された理念をこれからの時代、社会の中でどう実現するかということです。
このために、「賛育会中長期6ヵ年計画(プラン100)」を多くの関係者のご尽力により、策定いたしました。これは、2013年度から賛育会創立100年を迎える2018年まで実行されますが、実施、評価、変更・修正、再実施というプロセスをしっかり作る予定です。


U.更に広がりをみせた事業展開と賛育会病院の経営改善
施設運営について大きな事故もなく、全般に落ち着いたサービス提供を続けることができました。一部施設で感染症の発症がありましたが、早期に終息いたしました。
ここ数年最大の懸案であった賛育会病院の経営につきましては、後述しますが、大幅に改善し、経常増減差額がわずかですが黒字となりました。
施設の開設、修繕、新規計画などの主要点は次の通りです。

  1. 東京清風園の移転増築は、予定通り行われ、5月1日にオープンしました。併せてグループホーム、ケアハウスを併設いたしました。移転増設竣工式を4月21日に執り行い、墨田区長、墨田区議会議員、東京都、墨田区等の関係者、地域自治会、福祉関係者、役員・評議員等多くの方が参加され、地域の関心が高いことを改めて認識させられました。
  2. マイホームはるみでは、7月から3年間に亘る大規模改修がスタートいたしました。ご利用者の安全・安心を第一に施設運営を進めております。また、豊野清風園では、グループケアを推進するための改修工事を、また清風園では外壁・屋上等の改修を実施いたしました。いずれも、十分な準備と最善の配慮を尽くして、工事中の大きな事故もなく、何より利用率の低下もなく順調に進みました。
  3. 第二清風園のショートステイは50床という都内でも最大規模の施設ですが、そのうち20床を特養に転換することができました。現場職員の負担の軽減にもつながったと同時に、転換後も特養、ショートステイの利用率は好調に推移いたしました。
  4. さんいく保育園清澄白河は、2年目の運営に入り、定員を105名に増員いたしましたが、1年間定員通りで順調に運営することができました。また、2015年に2番目の保育園を開設するめどがつきましたので、開設準備室を設置いたしました。
  5. はなみずきホームは、開設20周年を迎え、4月22日に墨田区長、行政関係者、地域自治会、町内会、民生委員、ボランティアの方々が集い、記念式典を行いました。改めて、地域の皆様に支えられていることを実感し、さらに地域と共に、地域のために働く決意を固めております。
  6. 清林ハイツの事業転換計画については、精力的に検討、協議を重ねた結果、医療介護連携型サービス付高齢者住宅に転換することを3月の理事会、評議員会で決定いたしました。2013年度には、具体的な準備を行います。


V.大変厳しい財務状況
決算から新会計基準に移行した関係で、前年決算及び当初予算との対比は参考数値になりますが、大変厳しい決算となりました。法人全体の経常増減差額は12,004千円であり、昨年比約3千万円、当初予算比7千万円の減少です。主な点は以下の通りです。

  1. ここ数年懸案であった賛育会病院は、経常増減差額29,542千円の黒字となりました。昨年と比較すると約1億4千万の大幅な改善です。ここ1年半での様々な取り組み、リーダシップ交代後の内部統制、職員の結束による成果です。まだまだ不安的な要素がありますので、引き続き改善に努める予定です。
  2. 東京清風園(グループホーム、ケアハウスを含む)は、5月オープンからおよそ2か月で通常の利用率になると見通しておりましたが、実際は、新規入居者のペースが大幅に遅くなったこと、またデイサービス、ショートステイの利用率が伸び悩んだため、1億3千万円の経常増減差額の赤字、予算対比約4千万円の未達となりました。組織・運営体制の検討、デイサービス、ショートステイの稼働率向上等を中心として、改善をはかります。
  3. 福祉施設は、前述した介護報酬改定の影響、入居者の重度化に伴う入院者が増加により、特養の利用率が低下しています。また、デイサービス事業も利用率が低下傾向にあり、経常増減差額が大幅に落ち込んでいます。デイサービス事業の利用率改善が今後の大きな課題です。
  4. 支出については、収入が伸び悩んだこともあり、人件費率が68.7%となっています。この人件費率減、及び労働力構成の変更が、今後賛育会が健全な運営を維持するうえで、最大の課題です。また、今後の新規事業、或いは大規模修繕、設備・備品の更新等の中長期修繕計画を視野に入れた財務構造の構築が急務です。
詳細は会計報告で報告します。


W.役員改選
本年度は役員の改選期であり、役員候補者選考委員会から提出された候補者名簿に基づき5月26日開催の第1回評議員会において役員が選任されました。
この内、橋本章理事長については定款細則第19条に定める定年ではありますが、東京清風園の移転増設、賛育会病院の経営改善等、法人にとって重要な時期なので、理事として留まるようにとの特段の決議により再任されました。また、寺尾榮祐理事が都合により退任され、新たに小堀洋志氏が理事として選任されました。他の理事、監事の方々は再任されました。
新しい理事による理事会で互選により橋本章氏が理事長として再任されました。任期は2012年7月1日から2014年6月30日までの2年間です。


X.法人事業計画に関する報告は以下の通りです。
1.組織・運営体制について

①「四半期管理を導入し、年度計画及び予算の執行を確実に行う」
事業運営、収支について、四半期管理表の運用を開始しましたが、「計画−実行−評価−修正−再実行」というプロセスが概ね定着いたしました。年間計画の着実な実行や職員の目標達成意識、経営への参画意識の向上を狙いとするものです。まだ、迅速な対応策への着手という点や施設内でのプロセス作りに課題が残っていますので、引き続き運用を強化、改善します。

②「賛育会の使命を実現するためにふさわしい組織のあり様をめざして、職員による『組織検討委員会』、及び役員、関係者を含めた『定款・定款細則検討委員会』を設置し、研究・検討を行う」
第1四半期に組織検討委員会を4回開催し、活発に協議を重ねました。第2四半期に答申をとりまとめ、法人経営委員会、施設長会で承認されました。また、7月開催の理事会で定款・定款細則検討委員会が設置され、3月評議員会・理事会での定款細則改定を行うことができました。

③「2012年度を、将来への展開、賛育会全体の取り組みや連携強化の促進年度と定め、法人事務局に「経営企画部」を設置する。また、コンプライアンスを強化するために監査室、法人事務局の体制、システム、制度を見直す」
経営企画部を設置し、将来に向けた課題解決に向けて、複数の委員会やワーキングチームを実行いたしました。コンプライアンス強化の一環として、施設長対象報酬改定セミナー、実務者対象改定セミナー2回を開催しました。また、内部監査の見直しを行い、自己点検票の更新、事業所内の施設間相互監査に取り組みましたが、一部事業所で感染症により実行できないところもありました。

④「各種委員会を、組織の横断的な機能を果たし、また創立100周年に向けて提起された課題に取り組む役割を担うものとし、法人事務局各部長所轄のもとに再編成を行う」
委員会を再編成してスタートしました。委員会によって達成状況の違いがありますが、それぞれの委員会で必要なワーキングチームをつくりながら進めました。

⑤「危機管理委員会を定期的に開催するとともに、災害時事業継続計画、感染症対策、事故防止対策についてはプロジェクトチームにより検討を進め、改善を行う」
それぞれプロジェクトチームを発足させました。「感染症マニュアル」については改訂版を作成するとともに、賛育会病院医師による各施設での研修、病院感染症対策チームが施設での感染症発生時に現場で対策の指導を行う取り組みを行いました。事故対策として「所在不明対応マニュアル」の改訂及びそれに基づく訓練を実施いたしました。災害時事業継続計画は検討を続けることになり、2013年度完成をめざします。


2.経営改善への取り組み

①「賛育会病院の経営改善を最優先課題とする。法人常務理事のもとに『賛病経営改善委員会』を設置し、病院内外を問わず、経営改善に向けた幅広い意見、提案を聴取するとともに、経営改善への提言を行う」
会計報告の通り、賛育会病院は経常増減差額がわずかでありますが黒字となりました。また、「賛病経営改善委員会」については、第1四半期に経営改善委員会を月1回開催し、答申を取りまとめたうえで、第2四半期に「賛育会病院基本方針検討委員会」に移行、コンサルタントを導入し、賛育会病院の基本方針を検討しました。さらに下半期には病院のプロジェクトに移行、詳細に検討したうえで、賛育会病院基本方針を改定し、3月理事会で承認を受けました。今後は、計画実施のための仕様書作りを進めていきます。

②「予算執行については、四半期管理により、早期の見直し、対策、修正を行いつつ予算で定めた経常収支差額を確保する」
会計報告の通り、予算で定めた経常収支差額を確保できず、厳しい結果でした。

③「財務中長期計画を策定する」
財務委員会にて検討し、中長期6ヵ年計画の中で策定しました。


3.東京清風園増築・移転事業

①「5月の開業に向けて全力で準備を行う。また運営が軌道に乗るまで、継続して人的、財的支援を行う」
予定通り、5月1日に開業しました。開業後も人的支援等を継続して実施しました。

②「初年度予算を着実に実行する」
予算策定時より、入居のペースが遅れているため、会計報告にあるように経常増減差額は予算に比べ大幅なマイナスとなっており、残念ながら予算通りの執行はできませんでした。今後の対策は前述の通りです。

③「地域や行政との連携、関係強化、法人内他施設との協働に努める」
年間を通じて、地域の諸団体、ボランティアの来訪が数多くありました。また、地域防災協定を締結いたしました。地域交流スペースの活用も拡大してきていますが、更に活用を進めます。

④「新しい東京清風園で提供されるサービスやケアが、賛育会全体の質の向上につながるよう、積極的に情報やノウハウの発信を行う」
短時間夜勤の導入やユニットでのケア等多くの取り組みがありますが、情報発信やノウハウの共有は今後の課題です。


4.創立100周年に向けて

①「創立100周年プロジェクトチームを発足させるとともに、各種委員会で関連する課題の整理、行動計画に関する検討、立案を行う」
様々な委員会で検討をしたものを最終的に「中長期6ヵ年計画(プラン100)」としてまとめました。今後は、これに従って進めていきます。

②「特に医療・介護連携について協働を進める」
経営企画部が中心となり、医療介護連携会議(賛病・墨東・中央3事業会議、町田、豊野、東海各事業所)を開催しました。

③「現東京清風園跡地活用、賛育会病院建て替えについては一体的な計画として、地域における保健・医療・福祉の状況、賛育会の果たすべき役割を明らかにしつつ検討する」
2@で述べました、賛育会病院基本方針と一緒に検討を進めました。この地域の中で私たちが求められている働きが何か、地域の様々な様相や計画、ニーズを検証しながら、具体的計画を今後立案します。

④「保育、子育て支援事業の今後の展開を検討する」
中長期6ヵ年計画の中に織り込みましたが、2015年4月に2つめの保育園を開園するめどがつきました。人材確保と育成、法人内他施設との協働や協力の推進が課題です。


5.賛育会の根幹をなすキリスト教基盤の強化

次の取り組みを行いました。今後はキリスト教理解に加え、賛育会の理念・歴史、継承すべきものについての取り組みを強化する予定です。

①「研修カリキュラムにおけるキリスト教理解プログラムの強化を行う」
各研修会でのプログラムを見直して実施しました(東海清風園での中堅職員研修で、南遠教会を訪問しての礼拝、講義の導入、他の研修におけるキリスト教理解の時間を充実させる取り組み等)。

②「各地域において教会との連携を強化し、諸行事、聖書勉強会等を活性化する」
各施設で近隣教会の協力を得る取り組みが拡がりましたが、継続課題として取り組みます。

③「賛育会病院でチャプレンを採用するとともに、キリスト教主義病院にふさわしい取り組みを行う」
賛育会病院に非常勤のチャプレンを採用しました。緩和ケア病棟や職員のカウンセリング等よき働きがなされました。


以上、2012年度事業についての概要報告でございます。
詳細につきましては、別途事業報告・決算報告書を作成しておりますので、閲覧をご希望の方はお申し出下さい。



お問い合わせ先 : 社会福祉法人 賛育会 法人事務局



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